大和ふるさと手帖〜奈良だより

故郷・大和(なら)のまほろばを紹介します。歴史、風土、寺院、遺跡、古墳。あすかびとを目指して。

2025-11-06から1日間の記事一覧

春日神社(桜井市戒重)〜古代の都が眠る交差点、飛鳥の記憶を宿す社

奈良県桜井市戒重の国道169号線沿いに鎮座する春日神社は、桜井市内に5社以上ある春日神社の中でも特に知られた一社である。 わざわざ「春日神社前」という交差点があり、地域の中心的な存在であることを物語っている。社殿は西を向き、鳥居をくぐると玉垣に…

訳語田幸玉宮〜仏と剣が交わる都、占いが導いた敏達天皇

訳語田幸玉宮(おさださちたまのみや)は、第30代・敏達天皇(びだつてんのう/在位:572〜585年)が営んだ皇居である。 百済大井宮の推定地 当初は「百済大井宮(くだらのおおいのみや)」に都を置いたが、占いの結果により磐余(いわれ)の地へ遷都したと…

横内神社(奈良県桜井市大福)〜電車の背後に祈りあり、君が代の神社

奈良県桜井市大福に鎮座する横内神社は、JR桜井線(万葉まほろば線)の線路を背に南を向いて立つ。社のすぐ背後を列車が走り抜け、古代と現代の時間が交差する不思議な場所にある。 創建は詳らかではないが、推古天皇21年(613年)に整備された古代の官道「…

春日神社(桜井市吉備)〜こんなに“オープン”な神社がある

奈良県桜井市吉備に鎮座する春日神社は、近鉄大阪線「大福駅」からほど近い場所にある。奈良県内には「春日神社」の名を冠する社が3,000を超え、桜井市だけでも5社以上が存在するが、吉備の地に二つの春日神社(「春日神社」と「吉備春日神社」)が並び立つ…

大福駅〜「大仏供」から「大福」へ、祈りの名を継ぐ、桜井の小さな無人駅

奈良県桜井市にある「大福駅」は、近畿日本鉄道(近鉄)大阪線の駅。開業は1929年(昭和4年)1月5日。2013年(平成25年)12月21日に終日無人駅化された。 線路際を近鉄の四両編成が軽やかに駆け、コニファーの丸い植栽が出入口を柔らかく縁取る。現在の1日平…

狛犬に宿る日本の心〜神社の門を守る“見えない力”、石の瞳は、祈りを見ている

等彌神社の狛犬 神社や寺院を訪れると、参道の両脇で出迎える一対の獣像がある。それが「狛犬(こまいぬ)」である。凛々しい姿をした狛犬は、神社の象徴的存在として日本人に親しまれてきたが、なぜそこに置かれているのか、どんな意味を持つのか?狛犬の由…

三十八柱神社(桜井市大福)〜38の神々と歩む千年

奈良県桜井市、近鉄大阪線の「大福駅」から北へ5分ほど歩くと、木々に囲まれた静かな社・三十八柱神社(みそやはしらじんじゃ)が現れる。石鳥居の先に延びる参道を進むと、風に揺れる木漏れ日が足もとを照らし、やがて切妻造の拝殿と、春日造銅板葺の本殿が…