大和ふるさと手帖〜奈良だより

故郷・大和(なら)のまほろばを紹介します。歴史、風土、寺院、遺跡、古墳。あすかびとを目指して。

2026-05-03から1日間の記事一覧

大伴四綱「藤波の 花は盛りになりにけり 平城の京を 思ほすや君」〜藤が満ち、奈良がよみがえる

藤波の 花は盛りに なりにけり 平城(なら)の京を 思ほすや君 現代訳 藤の花が波打つように、いま盛りになりました。あなたも、奈良の都(平城京)を恋しく思っておられますか。 歌の意味 この歌は、満開の藤(=藤波)を目の前にして、遠く離れた「奈良の…

柿本人麻呂「鳴る神の少し響みて降らずとも我は留まらむ妹し留めば」〜言の葉の庭で、愛されるより愛したい

鳴る神の 少し響(とよ)みて 降らずとも 我は留(とど)まらむ 妹(いも)し留めば 現代訳 雷の音がかすかに鳴って、たとえ雨が降らなくても。君が「行かないで」と言うなら、私はここに留まろう。 歌の意味 「鳴る神の少し響みて降らずとも我は留まらむ妹…

「鳴る神の少し響みてさし曇り雨も降らぬか君を留めむ」〜万葉に響く愛のことだま

鳴る神の 少し響(とよ)みて さし曇り 雨も降らぬか 君を留(とど)めむ 現代訳 雷の音がかすかに鳴り、空が曇ってきた。このまま雨でも降ればいい――そうすれば、あなたをもう少しここに留めておけるのに。 歌の意味 「鳴る神」とは雷のこと。古代では雷は…