大和ふるさと手帖〜奈良だより

故郷・大和(なら)のまほろばを紹介します。歴史、風土、寺院、遺跡、古墳。あすかびとを目指して。

2025-12-20から1日間の記事一覧

天平庵〜平成に生まれ、万葉に還る菓子、古代を焼き、詩を包む

人口5万人に満たない奈良県桜井市には、和菓子の名店が三つもある。江戸時代創業の「みむろ」、昭和創業の「吉方庵」、そして平成の世に誕生したのが天平庵(てんぴょうあん)である。天平庵は、2006年(平成18年)12月16日に創業し、本店を奈良県桜井市吉備…

三輪山勝製麺〜油を使わない決断が、そうめんの未来を変えた

奈良県桜井市、三輪山の麓。ここで200年以上にわたり三輪そうめんと真摯に向き合ってきた老舗がある。1804年(文化元年)創業の三輪山勝製麺だ。 現在は六代目・山下勝山さんが暖簾を守りながら、「素麺とは何か」「本当に美味しいとはどういうことか」を問…

安田靫彦《飛鳥の春の額田王》万葉歌が息をひそめる余白

作者:安田靫彦 制作:1964年 寸法:131.1×80.2cm 技法:紙本著色 所蔵:滋賀県立美術館 大正から昭和にかけて活躍した日本画・安田靫彦が描いたボッティチェッリの《プリマヴェーラ(春)》 飛鳥時代の歌人・額田女王が畝傍山、香久山、耳成山の大和三山を…

大和三山〜神話・都・歌が重なった古代日本の心象風景

大和三山は奈良県橿原市に並ぶ三つの山、耳成山・畝傍山・天香久山の総称である。 大和平野の真ん中で、ほぼ正三角形を描くように配置され、大和風景に骨格を生む。平野に住む人々にとって、山は日々の暮らしを囲む“輪郭”であり、古代の歌人たちは、三山を遠…