大和ふるさと手帖〜奈良だより

故郷・大和(なら)のまほろばを紹介します。歴史、風土、寺院、遺跡、古墳。あすかびとを目指して。

2025-11-16から1日間の記事一覧

今西酒造「みむろ杉」ろまんシリーズ、菩提酛シリーズ〜三輪の水と技がつなぐ、二つの系譜

奈良県桜井市・三輪に蔵を構える今西酒造が全国に向けて販売するフラッグシップが「みむろ杉」である。ブランドは大きく二系統に分かれる。 最先端の酒造技術でピュアさを突き詰める「ろまんシリーズ」と、奈良に受け継がれる歴史・文化を現代に蘇らせる「木…

さんま寿司はロマンの味だ〜奈良南部の風が巻いた物語

奈良に海はない。しかし奈良の人間は、昔からずっと海を恋してきた。十津川も大塔も、山の奥の奥。海どころか、潮の香りすら届かない。なのに、海の魚・さんまを、見事に「ハレの日の主役」へと仕立て上げた。 その名もさんま寿司。 テーブルの上に並んだ白…

相撲神社〜力と祈りの聖地、相撲発祥の地・桜井市穴師を歩く

「大和橘(やまとたちばな)」というミカンが最初に栽培された場所。みかん発祥の地である奈良県桜井市穴師(あなし)は、相撲発祥の地でもある。 田畑の向こうにゆるやかな丘陵がのび、古代の都「纒向(まきむく)」の記憶が、静かな土地の呼吸として残って…

みかん発祥の里、桜井〜中田農園で小さい秋をかじる、穴師の大地が育てた、ひと粒の物語

奈良県桜井市の穴師(あなし)には、二つの「発祥」がある。ひとつは相撲で、第11代・垂仁天皇の時代に行われた競技が起源と伝わる。穴師にはその歴史を物語る相撲神社が建つ。 もうひとつの発祥が「ミカン」である。品種は日本最古の柑橘とされる大和橘(や…

柿本人麻呂「巻向の桧原も未だ雲いねば小松が末ゆ淡雪流る」〜三輪山、冬の奇景色、冬の対比美

巻向(まきむく)の 桧原(ひばら)も未(いま)だ 雲いねば 小松が末(まつ)ゆ 淡雪(あわゆき)流る 現代訳 巻向(まきむく)の檜原(ひばら)の空には、まだ雲もかかっていないというのに、その手前にある小松の梢には、淡い雪がさらさらと流れ落ちてい…