大和ふるさと手帖〜奈良だより

故郷・大和(なら)のまほろばを紹介します。歴史、風土、寺院、遺跡、古墳。あすかびとを目指して。

2025-11-21から1日間の記事一覧

小林一茶「我もけさ 清僧の部也 梅の花」〜梅の香に僧となる、長谷寺で迎えた清澄の朝

我(われ)もけさ 清僧(せいそう)の部(ぶ)也(なり) 梅の花 現代訳 今朝の私は、まるで心の澄んだ僧侶の仲間入りをしたかのようだ。梅の花の清らかな香りと姿を前にしていると、そんな気持ちになる。 歌の意味 この句は、江戸後期の俳人・小林一茶が大…

與喜天満神社〜日本最古の天満宮、原始林と天神の千年

近鉄長谷寺駅から、観光客が吸い寄せられるように歩いていく参道。その道をほんの少しだけ外れると、空気が急に変わる。湿度が増すわけでも、温度が下がるわけでもない。ただ、「日常」がふっと後ろに下がって、ひとつ深い呼吸が差し込んでくる。 そこに、與…

大和国 長谷寺〜世界が静まる谷で、花は巡り続ける、隠国に立つ千三百年の古刹

生まれ故郷の奈良県桜井市には、長谷寺(はせでら)という古い寺がある。標高548メートルの山に寄り添うように建ち、創建は686年。真言宗の寺でありながら、総本山である高野山が空海によって開かれたのは816年だから、長谷寺はその百年以上前からずっと、こ…